
(※この挨拶だけ、あとでこっそりすり変わるかもしれません。その時はそっとしておいてください)
さて、最近会社社長が海外FX詐欺に遭遇して、個人資産どころか会社のお金にも手をつけて人生を転げ落ちていった・・・という話をよく聞きます。
多重債務者コミュニティへようこそ。ここでは俺が先輩だ。
閑話休題。
今回は当サイトの読者(=多重債務者)の方から「海外FX詐欺に引っかかり、経営していた会社も追い出され、人生を転げ落ちた…」という話をダイレクトメッセージで頂きました。
今回は元社長さんの「2次被害を防いでほしい」という願いと、こちらから多少の原稿料をお支払いするという利害が一致したため、体験談を寄稿していただきました。
それでは元社長さんの体験談を読んでみましょう。

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順風満帆な社長人生が海外FX詐欺で一変!元会社社長の体験談
この度はお世話になります。
海外FX詐欺の被害にあった39歳、元・会社社長のNと申します。
少し前までとある海外とのやり取りを含む会社を経営しておりました。
しかし私が海外FX詐欺被害にあって自分の資産と会社の資産にも一部手をつけてしまったため、会社を追い出されました。(被害額:3600万円)
私の体験談が少しでもお役に立つなら大変光栄です。
これはFacebookを通じて知り合った女性と、やり取りをしていたときの出来事です。
私は元々、Facebookで取引先や、海外の留学時代の友達との交流を楽しんでいました。
そのような華々しいやり取りを地元の同級生達にも見せつけてやりたかったという私の下心もありましたが・・・(笑)
ポイント
そもそも「海外FX詐欺」についてよく知らない方は、以下の記事も参考にしてみてください。
アメリカ人女性からの突然のコンタクト
そんなある夜のことでした。私はいつものようにSNSのグループページを開き、友人や知り合いの投稿にコメントをしたり、されたりしながら交流を楽しんでいました。
そんな中、友達申請のリクエストがあったんです。これ自体は珍しいことではありません。
しかし、ふと気になって、私に友達申請してきた人のプロフィールを見てみると、なんとアメリカの美女からの友達申請でした。
実はこのようなことは初めてではありません。
過去にも何度か、アメリカ在住の方や、欧米圏の方が私に友達申請してくることがありました。しかし、それらの人には何かしら理由があってのこと。なので、特に気にすることなく承認していました。
しかし、今回ばかりは少し状況が違います。
なぜなら、その人の名前を見た瞬間「あっ」と声が出てしまったのです。
『R』という名前の女性。
Rとは、私がまだ学生だった頃、留学先のアメリカで仲良くなった女の子の名前でした。
当時はその子と頻繁にやり取りをし、時には一緒に旅行に行ったり、ご飯を食べたりと楽しい日々を過ごしていました。
しかし、私は大学を卒業してからすぐに日本に戻ってしまったので、それ以来一度も会っていないはずです。
なぜ彼女が私のアカウントを知っているのか。しかも友達申請まで。
そう思ったものの、久しぶりに懐かしい名前を見つけて嬉しくなってしまい、つい気軽に承認してしまったのです。
(後にこれは私の勘違いで、全然関係ない人物であることがわかりました。)
勘違いから始まった恋…猛烈なアプローチが始まる
それからというもの、彼女の猛アタックが始まります。
最初はメッセージのやり取りだけだったのに、次第に通話の頻度が増えていきます。
彼女はこう言います。
「あなたと一緒にいるだけで幸せな気分になれる」「あなたはまるで天使のようだわ!」「あなたのことが大好き!」「結婚を前提に付き合って欲しい」
他にもいろいろ言われましたが、要約するとこんな感じです。
とにかくすごい熱量で愛の言葉を口にします。
ここまでくると、どうしてもほとんど骨抜きになってしまい・・・この頃には実は勘違いであることは分かっていたものの、どこか運命のようなものを感じてしまったんです。
結婚というキーワードが出てきた段階で、私は彼女と交流を深めることを決めました。お互いの家族のこともいろいろと話しました。私が会社経営をしていることも含めて。すると彼女からこんな提案がありました。
「もしよかったら、私の両親のためにお金を出してもらえないかしら?私の両親が難しい病気にかかっていて二人とも治療しなくてはならないの。知っているでしょう?アメリカは医療費がとても高いのよ。あなたの将来の両親でもあるのだから、どうか、私の窮地を救ってくれないかしら?」
もう少し詳細な話をしたのですが、よく覚えていません。
この時点で私は違和感を覚えるべきでしたが、なぜかこの時はまったく疑問に思いませんでした。
「もちろんいいよ! いくら必要かな? 300万円くらいあれば足りる? いや、500万くらいあった方がいいかもね!」
そう言って、私は彼女にお金を送ることにしました。後々振り返ると、私の会社社長としてのプライドや意地のようなものも含まれていました。当然です。
今度はリフォーム費用の無心!プライドが邪魔して振り込んでしまう
ご両親の治療が完了したと報告があってから数日後。
彼女からまた、この件に関して連絡がありました。
私は快く返事をしました。
今考えればバカ以外の何者でもありません。この頃には個人のお金(3,000万近く)を全て費やしてしまっており、あろうことか会社のお金に手をつけました。
そろそろ、一度彼女と会っておきたいと考えた私は彼女へ連絡を取り、日時を決めようと試みました。
すると、不思議なことが起きました。
それまでは、毎日のようにやり取りをしていたはずの彼女と突然連絡が取れなくなってしまったのです。
私は不安に駆られながら、それでもなんとか連絡を取ろうと必死にメッセージを送信し続けます。
するとある日、突然返信がきました。
その内容は、「お金を騙し取ったことは謝るから、もう連絡しないで。私達の友情は終わったの。さようなら。」
という内容でした。
私は意味がわからず、慌てて再度コンタクトを試みます。すると、今度は無視されてしまいます。そこでようやく私は理解できました。
あれは詐欺であったのだと。
地獄のドミノ倒し開始
そこからはもう怒涛の如く、地獄のドミノ倒しのように私は地獄を転げ落ちていきました。
まず経営していた会社の予算を使い込んでいた事が他の役員の間で問題となり当然ながら私は社長を解任されました。
刑事告訴は免れたものの、公正証書を書いて返済をしていくことを求められたのです。
幸か不幸か、手をつけた会社のお金そのものはさほど多くはなかったので、なんとかアルバイトをしながら返済できるような金額ではあります。5年もあれば返せるでしょう。
しかし私は会社経営というステータスを失い、さらに彼女も失い、ついでに職業も失ったという状況です。
特に会社社長という一種の「おごり」があったのだと今は反省の日々を送っています。
弁護士に相談したいものの、先立つものがなく・・・今はただアルバイトでお金を稼ぎ、被害回復ができないかどうか自分で情報収集の日々を送っています。
まとめ
最初にも書きましたが、海外FX詐欺の被害額が高上がりしてしまうのは、二階建て・三階建ての劇場型詐欺というパターンが多いためです。
今回は特に被害者が男性ということもあり、さらに元々の知り合いと同じ名前だったという不幸が重なり、女性への警戒心が薄いことを逆手に取られてしまいました。
この手の詐欺の被害額は少ないものでも50~100万円くらいと、一般的な詐欺被害額の中では極めて高額です。
このようなことにならぬよう、そして多重債務者からさらに地獄の住人にならぬよう、海外FX詐欺には十分に注意していきましょう。
すでに被害に遭われている方は地獄の1丁目から3丁目まで進むことなく、引き返せるように弁護士事務所へまず相談しましょう。
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