
最近、多重債務者の仲間入りを果たす人が増えています。国際ロマンス詐欺のせいで、今まで順風満帆な人生を送ってきたのに多重債務者になってしまう方が多いということです。
それでは国際ロマンス詐欺とは一体何なのでしょう。
ここではヤミ金被害者にして詐欺事例にも詳しい私が、国際ロマンス詐欺のえぐい実例を解説していきます。

詐欺師が逃げる前に弁護士に相談することで、相手を特定し返金請求ができるかもしれません!
適当に弁護士を選べばいいわけではなく、必要に応じて詐欺解決や国際ロマンス詐欺に強い弁護士の先生を選ぶことが重要になります。
特に国際ロマンス詐欺では、横山法律事務所が返金事例も豊富な弁護士として有名です。

国際ロマンス詐欺とは
国際ロマンス詐欺とは文字通り、国際的な国際ロマンス詐欺を演出して相手からお金を騙し取るような犯罪の方法です。
最近特にSNSやマッチングアプリで被害の急増が報告されています。ちなみに国際的ではない国際ロマンス詐欺は、一般的に結婚詐欺とか赤鷺(赤サギ)と言われるものとなります。
どのような特徴があるか以下で解説します。
外国人を名乗る詐欺師
前提として国際ロマンス詐欺は、相手が外国人であるケースが多く見られます。
ごく一部、日本人が外国人を名乗って詐欺を仕掛けているケースもあります。しかし実際にメッセージを送ってきたりやり取りを担当しているのは、中東諸国や海外のいわゆる途上国にいるスタッフたちとなります。
ひどい場合だと国際ロマンス詐欺を行うため、アジトとして某国のオフィス街にビルを構えてそこで勤務させているケースもあるほどです。
それくらい被害者がめちゃくちゃ多くなってきているのが国際ロマンス詐欺です。
相手の素性としては、特に日本向けの国際ロマンス詐欺の場合、軍人や国境なき医師団に従事する従軍医師を装う場合が多くなっています。
片言の日本語を話して外国人を装う場合もあります。しかしこの場合も相手が日本人であるとは限らず翻訳ツールを使って日本語で話しかけてきているケースもあります。ただ国際ロマンス詐欺というくらいですから、基本的には相手の女性がこっ恥ずかしくなるような海外風の愛を囁くような言葉が多く見られます。

大前提として相手は外国人であることから判断基準がなかなか難しく、ついついありえないような話でも信じてしまう特徴があります。
実例についてはこの後詳しく解説していきます。
お金を請求される
国際だろうが海外だろうが相手は詐欺です。よってお金を請求されることになります。
多いパターンとしてはビジネスを始めようと思うのでお金を振り込んで欲しいという内容や、投資話の嘘で相手からお金を請求するパターンが最近増えてきています。
少し前までは
- 自分は軍人である
- とある戦場に駐留しているが、自分の預金を一旦国外に逃がしたいと考えている
- しかし自分は軍人であるため、日本の女性の口座に一旦自分の貯金を逃がしたい
- ついては手数料を支払うのであなたの口座に送金させてもらえないか
のような話の流れで、相手が信頼してきたら
- 自分の預金を日本のハニー(あなたのこと)に送金しようとした事が軍曹にばれた
- 罰金を徴収されることになったので、どうかプリペイドカードで代わりに罰金を立て替えてくれないか
といった話に繋がっていきます。
そもそもプリペイドカードで軍隊が罰金を徴収するなどあり得ない話です。
しかし海外の軍隊の規律があると言われると、ついつい騙されてしまうのが日本人の特徴でもあります。

国際ロマンス詐欺についてもっと詳しく知りたい場合は、以下弁護士事務所の参考記事をご覧ください。
国際ロマンス詐欺の実例
国際ロマンス詐欺の実例をご紹介していきます。
これらはすべて実際にあったケースです。参考としてそれぞれニュースサイトの情報を引用しています。
ガーナ人が看護師を装い現金をだまし取った事例
最初の実例として、国内に居住しているガーナ人が日本国内の男女3人から現金300万円をだまし取ったというものがあります。
こちらは珍しく3人グループが日本国内に潜伏していたケースで、実際に警視庁が逮捕するまでに至りました。
犯人グループは被害者の方に対して女性看護師のふりをして戦地への派遣を取り消すためにお金が必要であると情に訴え、お金をだまし取ったという報道があります。
なお本事例についてはトカゲの尻尾切りと言わざるを得ず、犯人グループはもともとガーナ共和国に本拠がある犯罪組織から指示を受け犯行に及んでいたという情報もあります。
なおこの組織により被害者60人以上が確認されており、被害額は分かっているだけでも1億4000万円を下りません。

SNSで知り合った外国人に4500万円を騙し取られた50歳女性の事例
日本国内で50歳女性が、SNSで知り合った外国人から4500万円もの大金をだまし取られたという事例がありました。
アフガニスタン駐在中のイギリス人軍人を名乗る相手からプレゼントの送付に5万円が必要と持ちかけられ、自分に対するプレゼントなら・・・と女性が5万円を送付してしまったのが始まりでした。
それ以降次々と高額な請求が届くようになり、支払いを続けているうちに借金が膨らんで生活・多重債務状態になってしまったということでした。
なおこの事例では個人情報も相手方にわたってしまっており、連絡を無視したり番号を変更しても相手側から殺害予告を含む物騒なメッセージや脅迫が届き続けているということでした。
このように二次被害が発生することもあります。
ココに注意
またこの女性がどのようにして債務状態を切り抜けているかは、報道では明らかになっていません。しかし一般的に多重債務の経験がない方はどの貸金業者に申し込めば安全かなどがわからないため、いきなり闇金に手を出してしまう可能性もあります。
マッチングアプリで知り合った男性に持ちかけられた投資話で1000万円失う
マッチングアプリで知り合った米国人とSNSメッセージ上で深い仲になった女性がいらっしゃいます。
会う約束をするも、コロナを理由にキャンセルされ、投資して一緒に稼ごうと誘われることとなります。
ココに注意
普通はこの段階で気づくのですが、国際ロマンス詐欺の恐ろしいところは恋愛感情が絡むところにあります。
このケースでも恋愛感情が判断を邪魔して、会社の方は仮想通貨の購入をしてしまいました。
購入した仮想通貨を相手に送金したところ、最初は小さくではあるものの、お金が増えて戻ってきました。
しかし1000万円超える送金をすると、増えたお金を返金するためにお金が必要。返すのに問題が発生した、と言われて相手との連絡も途絶えてしまったのです。
国際ロマンス詐欺に引っかかる方はこの手の詐欺やブラックな話題になれていないケースが多く、この女性も当然のことながら恋愛相手にお金を騙し取られてしまったというわけです。
ちなみにこのケースでは相手に送金をするために、家族からも借金を重ね生命保険を解約していたという非常に悲惨な状態です。
国際ロマンス詐欺は見破れる?
結論から言うと、国際ロマンス詐欺は見破るのがかなり困難です。なぜなら恋愛という感情のフィルターがかかってしまっているからです。
しかしできることがいくつかあります。国際ロマンス詐欺かもと思った時には以下のような調査を行ってみましょう。ある程度被害を防ぐことができます。
写真をインターネット上から入手しているか確認する
国際ロマンス詐欺の場合、基本的にはいわゆるグッド・ルッキングガイなイケメンがされています。
男性向けの国際ロマンス詐欺師の場合は同様に、綺麗な女性が写真に設定されています。
しかしこれらはいわゆるフリー素材である可能性もあります。
フリー素材かどうかを確認するには以下の方法がお勧めです。
画像検索の仕方
- グーグル画像検索にアクセス:https://www.google.co.jp/imghp?hl=ja
- カメラのアイコンをクリック
- 画像をアップロードのタブをクリック
- ファイルを選択、で写真を選ぶ
- 類似の写真が検索される
全く同じ写真が検索で出てくる場合、国際ロマンス詐欺の可能性が高いといえます。
日本人が外国人を自称しているかどうか確認する
英語や拙い日本語を使ってくる場合がありますが、英語や外国語が話せない日本人の場合も若干ではあるものの存在します。
手口は巧妙なので気づくのは難しいかもしれませんが、母国語とされている言葉について聞いたり、有名コメディアンの話を聞いてみるなど相手が本当に現地の人間かどうか疑ってかかることも重要です。

ここまで来ると詐欺師側も中の人が相手からお金を騙し取ることを諦め、遊び半分でインタビューに答えたりするケースもあります。
銀行員が不審に思うかどうか
SNSで知り合った外国人への送金、と銀行員に告げると銀行員が不審だと気づいて警察に通報してくれた、という事例もあります。
送金するときに窓口に相談すると、送る前に止めてくれる場合もあります。ご自身が海外の相手と知り合ってお金を送金するという場合は銀行の窓口から送金してみると良いでしょう。
元・多重債務者・ヨシノの解説
というのも最近は犯罪被害の防止を銀行業界全体が取り組んでいるため、怪しい事例は基本的に銀行員が窓口でストップをかけてくれます。
送金方法は問題ないか
基本的に海外送金は、日本国内の金融機関を経由して海外の銀行に向けて送金するといった手続きが取られます。
国際ロマンス詐欺の場合は足がついてしまうことから、プリペイドカードや仮想通貨など出本が分かりづらい手段で送金を依頼されることがあります。
ココがポイント
ということで海外の人にお金を送金するという話になった場合は、金融機関間の送金でも問題ないかどうか確認してみると良いでしょう。
仮想通貨の送金を迫られる場合は詐欺の可能性が格段と高くなります。
まとめ
今回は被害者が急増しておりその金額も莫大なものとなりつつある、国際ロマンス詐欺についてその概要と実例をご紹介してきました。
このような案件では被害回復が極めて難しいケースも多く見られます。
そして海外の彼氏にお金を送金しようとしている場合・・・国際ロマンス詐欺でないかどうか、もう一度立ち止まって考えてみてください。
少しでも怪しいと思ったら、まずは詐欺被害に詳しい弁護士事務所に相談してみましょう。
最近は詐欺被害の解決や返金を謳う探偵業者や便利屋も増えてきていますが、被害金の返還求は法律業務ですので弁護士でないと対応できません。
そのため、探偵や便利屋に依頼しても解決できない可能性が高いので、まずは弁護士事務所に相談してみることをおすすめします。
